本記事は セキュリティ速報シリーズ第4回 です。
目次
はじめに
2025年9月のAndroidセキュリティアップデートで、過去最多の111個ものセキュリティ問題が修正されました。特に心配なのは、すでに悪用されている2つの危険な欠陥が見つかったことです。これは「ゼロデイ攻撃」と呼ばれ、修正される前に悪意のある攻撃者がこの弱点を利用していたことを意味します。
なぜ今回のアップデートが特に重要なの?
1. 攻撃者がすでに悪用している
- ハッカーが既に弱点を使ってAndroid端末を攻撃していることが確認されています
- スパイウェア(盗聴・監視ソフト)に利用されている可能性があります
2. 身近な機能が狙われている
普段の生活でよく使う機能が攻撃対象になっています。
- Bluetooth:イヤホンやスピーカーとの接続
- NFC:スマホ決済や交通系タッチ決済
- Wi-Fi Direct:端末同士での直接データ通信
これらを悪用されると、近くにいるだけで感染するマルウェアが作られる危険があります。
3. 急激な増加が心配
- 7月:修正0件
- 8月:修正6件
- 9月:修正111件
この急増は、攻撃者がAndroidの弱点を積極的に探していることを示しています。
対象となるAndroid端末
- Android 13、14、15、16を搭載した端末
- セキュリティパッチレベルが「2025-09-05」以降であれば修正済み
今すぐやるべきこと
ステップ1:アップデートの確認・適用
設定 → システム → システムアップデートでチェックし、更新があればすぐに適用してください。
ステップ2:Google Play Protectの有効化
Google Play ストア → プロフィールアイコン → Play プロテクトから有効になっているか確認を。
ステップ3:不要時は機能をオフに
- Bluetooth:設定 → 接続済みのデバイス → Bluetooth
- NFC:設定 → 接続済みのデバイス → NFC
企業・組織の管理者の方へ
- 社用端末の一括アップデートを急いでください
- MDM(モバイルデバイス管理)でパッチレベルを確認し、未対応端末を特定
- オフィスやイベント会場など人が集まる場所では感染リスクが高まる可能性があります
まとめ
今回のAndroidセキュリティパッチは、Android史上最大級の重要アップデートです。既に悪用されている脆弱性が含まれているため、今すぐアップデートを適用することが大切です。個人の情報や企業のデータを守るために、必ず対応してください。
※本記事は、当社が2025年9月に社内およびクライアント様へご案内したメール内容を基に、Web読者の皆さまにも有益な情報となるよう加筆・編集のうえ公開しています。
出典・参考
- Google Android 2025年9月セキュリティパッチ:111件の脆弱性修正とゼロデイ脆弱性2件
https://innovatopia.jp/cyber-security/cyber-security-news/65350/ - 「Android」の2025年9月パッチが公開 – ゼロデイ脆弱性2件を解消
https://www.security-next.com/174185/2 - Androidに2件のゼロデイ脆弱性~2025年9月のセキュリティアップデート公開
https://news.yahoo.co.jp/articles/9354c0c23bc74131b12e56f32552ec32fbf7b943