TwitterからXへ、何が変わった?企業が知っておきたい5年間の変化

先日、「48億円の『偽バズ』が教えてくれたこと」という記事を書きました。
偽の「いいね」やフォロワーが売買される時代ですが、実はその背景には、TwitterからXへの大きな変化があります。
今回は、その5年間で何が変わったのかを整理してみます。
前回の記事はこちら。

変化を4つの視点から整理
2023年、あの青い鳥は姿を消し、Twitterは「X」へと生まれ変わりました。
名前が変わったことは多くの人が知っていますが、実際に変わったのはロゴや名称だけではありません。
セキュリティ対策、ボット対策、アルゴリズム、そしてユーザーの行動まで。
この数年間で、Xはまったく別のプラットフォームと言っていいほど変化しています。
今回は、その変化を4つの視点から整理してみます。
青バッジは「本人確認」から「サブスク特典」へ
以前のTwitterでは、青バッジは著名人や企業など、運営による本人確認を受けたアカウントだけに付与されていました。
しかし現在は、X Premiumへ加入すれば誰でも取得できる仕組みになっています。
その結果、青バッジだけでは「公式アカウント」と判断しにくくなり、なりすましや詐欺への注意が以前より必要になりました。
さらに買収後の大規模な人員削減により、モデレーション体制も縮小。ポリシー違反への対応やアカウント凍結の基準についても、以前とは大きく変わったと言われています。
ボットを減らそうとして、新しいボットが増えた
Xでは外部サービスが利用するAPIが大幅に有料化されました。
その結果、大量の悪質な自動ボットは減少しましたが、一方で便利だった自動投稿サービスや、防災情報・公共情報を発信していたボットまで利用しづらくなりました。
さらに新たに目立つようになったのが、「インプレゾンビ」と呼ばれる存在です。
X Premiumでは一定条件を満たすとインプレッションに応じた収益が得られるため、閲覧数だけを目的としたコピー投稿や海外からのスパムリプライが急増しました。
ボット対策を強化した結果、収益化という別の入り口から新しいスパムが生まれてしまったという、少し皮肉な状況になっています。
アルゴリズムはAIが行動を予測する時代へ
以前は「いいね」やリポストなどを点数化する比較的シンプルな仕組みが話題になっていました。
現在は、それよりはるかに高度なAIによる推薦システムへ進化しています。
評価されるのは単純な「いいね」の数だけではありません。
動画をどれだけ見たか、投稿を最後まで読んだか、DMやリンクコピーで共有されたか、画像と本文が一致しているかなど、ユーザーが本当に価値を感じているかを総合的に判断する仕組みへ変わっています。
特に動画や縦型コンテンツの重要性は年々高まっています。
「つぶやくSNS」から「コンテンツを届ける場」へ
かつてのTwitterは、「今なにしてる?」を気軽につぶやく場所でした。
しかし現在のXでは、長文投稿や動画、スレッド形式など、しっかり作り込まれたコンテンツが評価されやすくなっています。
一方で、刺激の強い意見や極端な表現は拡散されやすく、結果として分断や炎上も起こりやすい環境になりました。
こうした状況の中で導入されたコミュニティノートは、利用者同士によるファクトチェックとして一定の役割を果たしています。ただし、その運用を巡って新たな議論が生まれる場面も少なくありません。
企業の情報発信も、アップデートが必要
Twitter時代は、「毎日投稿する」「いいねを集める」といった運用でも成果につながる場面がありました。
しかし現在のXでは、それだけでは十分とは言えません。
AIは、ユーザーがどれだけ内容に興味を持ち、最後まで読んだか、誰かに共有したくなったかといった行動まで見ています。
つまり、数をこなすよりも、「誰に役立つ情報なのか」を意識した発信が、これまで以上に重要になっています。
これはXだけでなく、ホームページやブログ、noteなど、あらゆる情報発信にも共通する考え方です。
まとめ
TwitterからXへの変化は、単なる名称変更ではありませんでした。
セキュリティ、収益化、AI、アルゴリズム、そしてユーザーの行動まで、大きく変化しています。
企業がSNSを活用するなら、「昔うまくいった方法」を続けるだけでは成果につながりにくい時代です。
だからこそ、プラットフォームの変化を理解しながら、「誰に」「何を」「どう伝えるか」を見直していくことが、これからの情報発信ではますます大切になるでしょう。
